人生相談

「ハイ、今日の思いっきり生電話は東京都に住むSさんからのご相談です。
 え〜どうも自分は騙されている気がする、という内容ですね
 ではゲストの方達とお話を伺ってみましょう」

トゥルルルル・・・ブツッ! 「奥さん、みのです! どうしたの?」

※なお、プライバシー保護のため名前と音声を変えてあります


だって、いきなりなんですもの・・

 

件名  ”なっちゃんの人生相談係 御中”

 タイトル 「さすがの私も恐くなりました。」

 (ここに記されている事は95%以上実話です。)

 

 一連のかもねぎ事件の最終報告になると思います。

 これはやっぱり騙されてるような気が・・・。夏子先生、どの様に思いますか?

 それは寒く寂しい冬の夜の事でした。

 真夜中になる電話の音。

 そこから流れて来る声は、例のママさんの声。

 「少佐(仮名)さん、また良い話があるのよ!

  お見合いの話なんだけど、乗ってみない? 元、宝塚にいたお嬢さんよ。」

 この前の日本中誰もが知っている、有名スポーツ選手の従姉妹の話はどうなったんだ?

 私の知らない間に終わったのか?

 それでも気を取りなおして私は、

 「へー、そうですか。面白そうな話ですね。まあ、話ぐらい聞いても良いような気が・・・。」

 そう答えてしまう自分の情けなさ。

 で、某日某所へ出かけたわけです。

 

 そこにはやはりママさんの娘の、○○○ちゃんも来ていました。

 まあ、軽く飲み他愛もない話をしていると、○○○ちゃんが、こんな事を切り出します。

 「ねえ、さっきの話、少佐さんに頼んでみたら?

 へ? さっきの話ってなに?

 今日は私のお見合いの話じゃなかったの?

 「ねえ、少佐さん。実は今週中に振り込まれる筈だったお金が

  遅れちゃって困ってるのよ。

  △と□に100万位今月中に振り込まなければならないのに。

  ほら、このお金を宛てにしていたのよ。」

 と、言ってママさんが見せてくれたのは、何処かの会社の支払い誓約書でした。

 その誓約書には、数ヶ月に渡り数百万づつ支払う旨の事が記載されております。

 さらに期日指定の小切手まで持っていました。

 それも数百万単位です。

 「ね、少佐さん、これを見てよ。」

 そう言って差し出したのは、銀行の通帳です。

 「振り込みの記録を見てほしいのだけれど、誓約書の支払い指定日に、

  この会社からちゃんと振り込まれているのが分かるでしょ。ね?

 そう言われて見てみれば確かにその通り。

 「ところがこの不況でしょ。ここの支払いを宛てにしてたのに、

  支払いを来月まで待って欲しいと言って来たのよ。

  今月このお金が入って来ないと、100万円なんて払えないわ。

  そこで少佐さん、100万円貸してくれない? 

  もちろん利子は付けて返すわ。十分に。」

 えー、ひゃくまんえん!! 私は心の中で叫びました。


「奥さん奥さん! じゃ一旦CMに行きますから。そのまま待ってて下さいね!」

「はい、コマーシャル!」 チャッチャッチャ〜ラ〜ラ〜♪

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