おさる 〜我が人生に悔いはあったか?〜

第8話

今から20年前のお話。
お猿さんのルーツをたどりお祝いの言葉に代えさせていただきます。
またいつかおさるさんの話ができるのを私も楽しみに生きていきます。うっ、うっ(泣)


お見合い

とりあえずの最終回

 

おさるは、お客さんとしては比較的古い方なのだ。(ほんの30年ほど)

これは、ママから聞いた話です。

昔から、今の様な性格だったらしく、当然もてなかった。

年頃になったおさるは、ママの紹介でお見合いをすることになったそーだ。

人間的に問題ないとは言わないが、まあ根はまじめなのだ。

すでに、何度かお見合いに失敗していたおさるは、

「いいか、絶対にしゃべるんじゃないぞ。おまえがしゃべると必ずだめになるからな」

と厳重注意を受けて、、、、当日。

おさるは言いつけをよく守って、無口な男に徹した。

相手の話にあいずちをうちながら、「こんどこそ・・・」と思ったに違いない。

何日か後、先方から、

「しっかりとした、おとなしい素敵な方なので、おつき合いさせていただきます。」との返事をもらった。

若きおさるは、狂喜乱舞した(かどうかはわからない。)

デートを重ねる二人。おさるは、この女性と結婚するつもりになっていった。

「ママ、この間彼女とデートしたとき、彼女がね、

『おさるさんの車ってすてきねー』って言ったんだよ。

『おさるさんて、すばらしい人なのねー』とも言ったよ。」

(ママによると、この話は何度聞かされたか分からない。そうです。)

「そうだ、今彼女に電話しよう。」

ママは止めた。

「やめなさい。こんな夜遅く、電話なんて、失礼でしょう。

 それに酔っぱらっているし。電話したら、今度の話、絶対だめになるからね。」

しかし、酔っている勢いか、彼女はもうボクのものだと思っているせいか、おさるは電話してしまった。

店から。べろべろに酔ったままで。

「もしもし」電話の声は、彼女の父親だった。

次の日、先方から、断りの連絡が入る。

「娘にはもったいない方なので・・この話は、無かったことにしてください。」

ばーか・あほ・だらしないやつだ・断られるのは当たり前だ

おさるは罵詈雑言を浴びせかけられながら、

「オレは、あきらめないぞ、絶対に結婚してやる。」と心に誓ったかもしれない

おさる。現在50歳。独身。 

まだ、夢はあきらめていない。

明日があるさ!ちょっと悔いあるけど・・・