なっちゃん・夏夫さん

第5話

 やはり、生きていました。(笑)
 これから二週間ぐらいの間に何日来てくれるのかな?
 「季節労働者」みたいだよね。


そりゃな〜いぜ、とっつあん!

 

約束通り半年ぶりにやってきた夏夫さん。

とは言っても、もう数年続いていることだからね。

「お久しぶりですぅ。元気そうですね!」

「おう、なっちゃん、久しぶり」

「じゃ、まずビールで乾杯ね!」

「き、き、今日は新しい女の子がいるじゃないの。(びっくり)

 彼女、なんていう名前なの?」

といいます。よろしくお願いしまーす」

そうなのだ。今は週に一度だけNちゃんが来ているのです。

(誰かはひみつ)

「ちょっとNちゃん、おっぱいが小さいんじゃないの?

夏子からすこし分けてもらったら?」

「はは・・・(目が笑ってない)そうですね(あ〜怒ってるよ〜)

夏夫さんがたばこをくわえたのでNちゃんが、

「あ、はい、火どうぞ」

「だめだめ、おれは夏子に火をつけてもらいたいんだ」

「夏子!火!」

だれが火つけたって同じじゃないの。

それに「なつこぉ〜?!」

呼び捨てにしてもらいたくないね!ふん!

 

「それじゃ、カラオケでも歌うかなー。

 Nちゃんに本当の歌というものを聞かせてやろう」

「わ〜うれしい。歌って歌って〜!」

(Nちゃん、この仕事初めてらしいけど、けっこうやるじゃん!)

「悪いけど、俺、歌はうまいからね〜、

 ・・・・えーっと彼女の名前・・あれ?忘れちゃった。

 ・・・・ふ、ふじこ?っていったっけ?」

「えっ?ふじこ?いつから私はふじこという名に・・」

とNちゃん。

ちゃんとこのページをチェックしていればわかるはずなのだ!

この人が横浜のゴッドファーザー、

またの名を「ネミングウェイ」

”自分の呼びたい名前”で人を呼ぶ名人ということに。

ふじこ!よく聞いてろよ!」

「は、はい!」

(この返事のあとNちゃんの名はふじこに決定!欽ドン!

 しかし、イニシャルからも遠く離れた名前だね)

「俺の一番好きな歌、兄弟仁義だ。

 夏子!さっさとかけろ!

(うるさいなー、どなるなよー。

 Nちゃんがいるから調子こんでるんだよね)

 

この日の夏夫さんは威張ってばかりだった。

ふ〜じこちゃんは、

「ずいぶんわがままな人ですね」

と言ってたけど、こんなタイプの人はわりと扱いやすいのよ!

ま、いらいらさせられるけれどね。

おっぱいの大きい、ふーじこちゃん!