助ベエさん
(Eさんとしておこう)

第5話

畑中葉子ってすごいですよね。
♪もしも貴方がー 一緒に居たーらー♪
♪後ろから前から ドーゾ!♪


後ろから前から

 

「夏子ちゃんて、アレの時どんな体位が好きなの?」

「へ?」

「教えてよー。いいじゃん。

 おれとするわけじゃないんだからさ」

(ちょっとー、いきなりまたそんな話?勘弁してよね!)

「えぇー?そんなこと言うの恥ずかしいぃ」

(かわいらしくね)

「ねぇ、夏子ちゃんがアノとき、どうなのか知りたいんだよ。

 そしたら、女房とするとき夏子ちゃんだと思ってがんばるからさ」

(どうしようもないなー、じじい!何考えてるんだか)

「そ、そんな、Eさん・・・」

「おれさ、自慢じゃないけど今だって、週に1度はしてるんだよ」

「うっそー!」

(とっても失礼な言い方をしてしまった)

「だって、Eさん・・・・」

「そ、もうすぐ60歳だよ。でも、これって普通じゃない?」

(えっっっ!?

 ふ、普通なの?)

「元気だねー。Eさんは!」

「話をそらさないで。で?どうなの?」

「・・・・・教えない・・・」

「ずるいよそんなの。ボクの話はさんざん聞いたくせに」

(自分で勝手にしゃべったんじゃないの)

 

この後、歌ったので会話は一時中断したものの

この日は最後までしつこく聞かれたのだ。

最後にはなんて言われたと思う?

「夏子ちゃんは頑固だねー。

 しゃべったからっておれとどうなるわけでもないのに」

頑固って言われてもね・・・・。

自分の夫婦生活さえ平気でしゃべる人によけいなこと言ったら、

「夏子はベッドでこういうのが好きらしいぞ」

などと他の所で噂されてしまう。

そのうち

「夏子さんって、Eさんとできてるんだよ」

なんていう話になったりするもんだ。

 

変な質問には絶対答えない!

こんな消極的方法でしか身を守れないのよ。

 

やはりまだ続く!