千葉ちゃん

第2話

今日は財布が渋いほうのはなしです。


69・・・じゃなく96度の力水

 

 

千葉ちゃんが 「面白いものをあげる。」といって、

ウォッカを一本もってきてくれた。

普通のウォッカだけど、アルコールが96度という。

(すごいね。こりゃ。)

ちょっと興味があったので、小指の先を浸してなめてみた。

とたんに、口一杯に広がるアルコールの香り。

とてもきつくて、息ができないくらい。思わず、せき込んでしまった。

ママは、グラスに口を付けた。

それが、唇に触れたとたん、痺れてしまって、その状態がしばらく続いた。

これが、96度のウォッカか・・などと感心していると、

千葉ちゃんが、今し方飲んでいた自分のおちょこに半分ほど入れて、

一口ぐい と飲み干した。

「千葉ちゃんだいじょうぶ?」

かれは、眉間に10本位しわを寄せて、「くぅ〜」とうなり、

う〜ん マンダムってか? これ、わかる人いるかな〜)

「夏子さん、お水ちょうだい。

そりゃ、あんた、96度をそのままのんだら・・胃がやけそう。

それから、千葉ちゃんは、今まで飲んでた日本酒をやめて、

自分で持ってきた96度を「くぅ〜くぅ〜」言いながら

(私はそのたびに心の中で、 う〜んマンダム、う〜んマンダム。と言いながら)

飲み続けたのでした。

・・・・それってさ、持ち込み だよね。はっきり言って。

持ち込み料とるよー!しっかりもらったけれど。

もっとも、3〜4杯しか飲めなくて、(当たり前か。)

ふらふらになって、帰っていきました。

その後、来るたびに、「例のやつ。」と言って私に持ってくるように言うのです。

あのねーだったら、持ってこないで家で飲んだらいいじゃない。

もって帰るように言っても、

「いやぁ、これは、ここのお店に差し上げようと思って、持ってきたんだから。」

なんて言っちゃってさ。

何考えてんだか。

 

さて、来週は・・・ んがっ、くおっこ!