旭ちゃん
第4話

また口説かれちゃった。
私って
モテモテ


危険な事情

 

「あ、名前なんていうんだっけ?」

「はい?私の?」

忘れんなよなー。何回も来てるくせに)

「夏子ですけど」

「そうだ。なっちゃんだった。

 なっちゃんは年いくつなの?」

幾つに見えますか・・・?」

(27歳ぐらいに見られるかな?)

「んー、・・36歳?37歳?

(がーん!くらっ!)

「そりゃ、私は年上に見られることが多いけどいくらなんでもひどいよおー」

「んー、・・・・・結婚してるの?

(身元調査は勝手だけど、歳はもっと若いからね!)

「してませんよー」

「彼氏はいるんだろう?」

「彼氏ね〜。いないんですよ。寂しいけど」

「そうか・・・、

 じゃあなっちゃん、俺と結婚しないか?」

「へ?」

「俺でもいいだろう?俺、あんたのこと好きだよ」

(名前も覚えていなかったくせによく言うよ)

「気持ちは嬉しいけど、(ホントは嬉しくない)

 私、事情があって結婚できないのよ」

「どうして?やっぱり俺に財産がないからか?

「そ、そうじゃなくて・・

 言えないけどちょっと事情があるのよ。

 でなけりゃ、こんな風に夜の仕事なんかしないでしょう?」

「俺じゃだめなのか?

 あんな親父がいるけどさぁ。財産だってないけどよ」

人の話を聞けー!「事情がある」って

遠回しに断ってるでしょう!

わかんないかなぁー。


やはりここでもサポートに回るデンノー二人と毒蝮三太夫